めがねの雅
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column015.htm

めがねの雅
業界コラム
vol.015
【おもいこみ】
[2010/4]

 昔からみんな言っているからそうなんだと思い込んでいる事って以外と少なくはないと思いませんか?例えばケガをした場合なんかは消毒してガーゼをあててと当たり前のようにしていましたが、最近では水で洗いながして乾かさないように特別なシートをはったほうがカサブタもできないで痛みも少なく治りも早い治療法があるとか。お坊さん(浄土真宗)のお経は仏さんを供養するために読経しているのではなく、残された自分達にどう生きて行くのかを説いているとか。ほかにもいろいろあると思います。

 よくお客さまから聞きますが、日本人のほとんどの方が遠視と老眼を混同して、「老眼=遠視」だとおもいこんでいるようです。「えっ違うの?」と言われそうですが違います。

 正視、遠視、近視、乱視と云うのは遠くを見たときの目の状態でピントがどこにあっているかで区別できます。@スクリーンとなる網膜上にピントが合っている状態が正視。Aスクリーンよりも後ろ側にズレてピントが合う状態を遠視。B反対に手前にズレてピントが合う状態を近視。大まかにわけて3タイプあります。乱視は説明すると長くなりそうなので今度にしようと思いますが。

 さて、問題の老眼ですが、これは近くを見る時にピントを合わせる力が低下して新聞、本、パソコン、携帯のメールの文字を見た時にピントが合わせることができず、スクリーンより後ろにピントがズレてぼやけて見えてしまう状態です。10代からピントの合う距離の限界は少しずつ目から離れていきます。これが45才前後になると目から40p前後の距離にピントが合わせられなくなってくるので、近くを見るためのメガネが必要になってきます。これを老という字を使って表現し、老眼と言っています。

 ここで、思い出してほしいのですが、遠視の人はもともとスクリーン(網膜)より後ろにピントがずれています。それを、自分のピント合わせの力を使って遠くも近くも見ています。ですから、同じ30pの距離を見るにしても正視や近視の人よりも多く力を使わないとピントが合いません。ということは、他の人より早い年代で近くが見にくい状態になりメガネが必要になるという事で、遠視と老眼が混同されるようになったのか、ただ単に老という字を使いたくないのでそうなったのか、あるいは両方なのかわかりませんが、それが「遠視=老眼」と思い込んでいる原因だろうと思います。

 もう一つ言うと遠視の人がピント合わせの力がどんどん弱くなっていくと、遠くも近くもどこにもピントが合わせられなくなっていきます。ですから、欧米のように若いうちから、遠視用のメガネをかけることに慣れていれば、お年をめしてから、あまり苦労せずにメガネをかけることができるのに…。別の言い方をすれば、いつもピント調節でがんばっている目なので、若いうちから近くの作業のときだけでも遠視用のメガネをかけていれば、疲れ目や眼精疲労も少なくなってもっと楽に読書や勉強ができたかもしれませんね。

 そして、近視の人は老眼にならないという人もいますが、これも違います。近視用のメガネをかけたままで近くにピントを合わせられなくなりメガネをはずして見ているのはピント調節の力の低下が原因なので、正視、遠視、近視など関係なく誰でも調節力は弱くなって近くにピントが合わせられなく(老眼)なっていくのです。

 重要なのは目の使い方によって必要であるならばメガネやコンタクトなどで、ちゃんと楽に見えるようにしてあげること。毎日無理して、疲れ目、眼精疲労、頭痛、肩こりに悩む前に、まず自分の目がどういう目なのかを知っておいて損はないと思いませんか。


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